それぞれのクリスマス
013 佐々岡智恵のクリスマス


智恵の母親がキッチンで夕食の支度をしている

母「智恵ちゃん。牛乳とりんごを買ってきて」

智恵「あ、うん。いいよ。ジョギングついでに行って来るよ」

智恵「そうだ、兄貴は今日帰らないって?」

母「大学のコンパとかあるって言ってたけど・・・帰ってくるのかしら」

智恵「兄貴ももう大学生なんだし。お母さんも心配しすぎだよ」

母「大学に出た途端、いつか二人とも家を出てしまうんだって実感沸いちゃって」


智恵「あたしはまだしばらく家にいるんだから。気が早すぎだよ」

母「そうね・・・。さ、いってらっしゃい。気をつけて行って来るのよ」

智恵「わかってるよ。いってきます」


「はぁはぁ、ふぅ・・・。ジョギング終わりっと」

「クリスマスか・・・いつからサンタがいないって知ったんだっけ」

「小学生・・・もっと前だったかな?」

「どうしてるんだろ・・・お父さん」

「さて買い物して帰らなきゃ。牛乳とりんごだっけ」

足早にいつものスーパーへ向かい始める智恵
前へ戻るトップへ戻る次に進む
エーマイナスレッドスター


この作品のコメントを作家に送ります
この作品の感想を作家に送ります